床の換気は十分に

 私が見学したときはもうでき上がってから四年ほど経過した学校の建物の話です。私は建物のプラン(平面)が面白いので見に行ったのですが、校長先生が出て来てちょうどよいところに来て下さったと大変喜んで「先生、実は昨年張り変えたばかりの床がもう抜けそうなのですよ」という。いくらその学校の子供が荒っぽいことをしても、床というものは一年や二年で抜けるはずがない。
 おかしいとは思って見せていただくことにしました。たしかに床は抜けそうである。床か二枚はがして見るともう根太は腐りかけている。その根太はコンクリートの上に直接並べられその上に床板張りをしているのである。ところが根太の材料には最も腐りやすい輸入材を使用している。さらに、その上床下に通気口を設けなかったのです。特にその部屋は水を使う部屋であったために、床のコンクリートに結露ができ腐りを速めたものでしょう。これだけ条件が揃えば、床は一年で駄目になるのがあたりまえである。おそらくその前の場合は根太の材料がよかったので三年も長持ちしたのでしょう。このような場合は床の腐りをふせぎ切れるものではないから、むしろ根太をつけずにコンクリートに地下付け床にした方がいい。コンクリートに直接根太を渡してある場合には仮に通気ロがあってもあまり役に立だちません。

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 この通気口のことですが、最近の住宅で通気ロを見ていると実にいいかげんな取り付け方をしているのが多い。畳が湿っぽくて困るなどという苦情は、すべてこの通気口のせいといってまちがいありません。昔の古い建物は日本の気象条件を考えて床の高さを高くし、床下は子供が遊べるぐらいにしていました。最近は建築基準法という法律で床高四十五cm以上とされているので、経済性から考えてほとんどが四十五cmぎりぎりにしています。
 もちろん四十五cmあれば高さそのものには問題がないのですが、その場合の通気ロの位置である。通気ロとは床下の風通しをよくするために設けるものであるから当然のことながら一区画に一ヵ所ではあまり意味をなさない。少なくとも一区画に二ヵ所以上設ける必要があります。この場合でも必ず床下の空気がよく流れるように配置しておかなければならなりません。最も良いのは通気口を対角線上に設けるのがよいのですが、ただあればよいということで、かなりいいかげんなつけ方をしている建物が多い。床下の換気口がどこにあるのか、一区画に二ヵ所以上付いているかどうか十分監視しておく必要があります。

住まい暮らし生活
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