丈夫な方づえは家を壊す

 新潟地震のときでした。毎日側から晩まで木造の建物の被害状況を調べるために屋根裏と、床下を見て歩いたことがありました。被害状況は各所にわたっているが、その中で最も多いのが屋根裏の被害です。例を上げて見ると、小屋東、母屋束の棟束などがそれぞれ小屋組や、母屋、棟などから離れてしまうこと。
 梁(はり)と桁(けた)が離れてしまうこと。胴差(どうさし)と梁が離れてしまうこと、柱が折れたり、さけたり、あるいは柱と桁がはずれたりした被害が多く見られました。
 このうち、被害の最も多いのが柱と桁、梁の周辺の被害です。木造建築でも学校建築や、公民館建築などの大きな建物になると柱間が大きいため、方づえというものを利用する。ところがこの方づえを使用している建物ではこの被害が大きい。

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 理論的にわかりきったことですが、やはり大工さんが工事をするのには気づかないのであろう。方づえを使用する場合には、これをあまり強固にしないことという原則があります。丈夫な材料を使ってはいけないなどとはおかしな話ですが、これだけはあまり丈夫な材料にすると大変です。方づえに接する柱や梁に大きい力が生じ、これに耐えられなくなり被害を大きくしてしまうことになります。方づえは柱と梁との補強材として用いるのですが、このようなことにならないようにやはりあまり丈夫でなく、短くて細い材料を用い、その仕口(しぐち)いわゆる接合部分は、切り込みなどを設けてはずれないようにしないで、大きな力が加わったらすぐすべってはずれてしまうようにし、細いボルトかあるいは釘打ちで止めるようにしておくのがよい。同じようなもので筋かいがありますが、これも使う場所によって柱が折れてしまうことがあるので気をつけたいものです。
 建築の材料は丈夫でさえよければよいと思って丈夫なものばかり選んでいるととんだことになるという教訓です。やはり丈夫なところもあれば、弱いところもあってよいのです。

住まい暮らし生活
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