建具の手抜きは子どもがケガをする

 最近の木製の戸、障子、襖などの建具はまことに雑なものが多い。単に建付(たてつけ)いわゆる戸、障子、襖等のはめ込み部分やその取り付け具合などが悪いというだけでなく、建具そのものが悪いものもかなりあります。
 木製建具の基本としては、まず十分乾燥した心去り材を使う。心のある材料は収縮が大きいので好ましくありません。また外部に面した建具は、雨露にさらされるとともに、直射日光を受けて狂いを生じやすいので、なるべく柾目(まさめ)のものを使わなければならりません。樹種の種類では、ひのき、すぎ、まつ、もみ、つが、さわらなどが多く使われるが内部の建具ではラワンなども使われることが多いなどの原則があります。しかし、原則が守られないことが多い。これは建具が一品生産から大量生産に変わり、必要な建具は市場に行って購入し、適当にあてはめて使ってしまうことから起こるのではないでしょうか。私も以前にラワン材で外部の戸を作ってしまったことがありますが、一年で狂いが生じ取り替えたことがあります。どうしても値段の安いものを購入してしまい、結局あとで高いものについてしまうのです。

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 もちろん、材料だけ良いものを選んで使っても失敗することも多い。特に襖(ふすま)などは紙を張ってしまえば中が見えないということからか、ひどいものがあります。襖は、框(かまち)などの周辺部材と力骨(特に大くして丈夫な襖の下地骨)と組子、力板(襖の骨組の四隅に取り付ける板)、引手板などによって構成されています。骨組各部の接合は、ほぞ入または大入れとし木くぎ、竹くぎでのり付け締めとするのが普通です。
 ところが、先日私の子供たちが家の中で相撲をして自分の家の襖をこわしてしまった。襖ぐらいこわしてしまうのは男の子供であるだけに別に心配したことはないのですが、中がすべて釘打ちで出来ています。骨が折れ取れてしまったために、ここにあった釘で怪我をしてしまったので、私もいささかびっくりしてしまいました。まず襖にこんなに釘が使ってあるのにおどろいたが次に力板が見当たらない。力板は四隅につくものであるにもかかわらず結局さがして見たら二隅にしかないのです。手抜き工事なのか、うっかりわすれてしまったのかは知るよしもないが、やはり不愉快なことです。襖は買うときにはがして中を見るわけにいかないので、やはり襖紙を張る前に買って自分のすきな襖紙を張るのが一番よいでしょう。

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