室内の換気口はプロパンガスでは下に、都市ガスでは上に

 毎年ガスによる事故があとをたちません。このガスによる事故にも二通りあり、一つは、爆発による事故で、もう一つは中毒事故です。爆発による事故は主にプロパンガスによるもので、中毒事故の方は都市ガスによるものが多い。
 私はガス爆発による事故現場を見たことがありますが、その爆風はまことにすさまじいものです。ガスの量にもよるでしょうが、私の見たガス爆発は建物の間仕切りブロックは飛びちり、その爆風で百m先の住宅のガラス窓までも破損しています。新聞で見たガス爆発の事故では、鉄筋コンクリートの壁さえも飛ばされていたものがありましたが、これが木造住宅などであったらおして知るべしです。このガス爆発は、決して爆発をさせようと思って起こしたものではなく、ほとんどが不注意からです。
 ところが、このガスは、とても不便な性質を持っています。プロパンガスは空気より重く、都市ガスは空気より軽いことです。そのため、プロパンガスでは、ガス漏れがしたら、腰壁のついている窓を開けてもガスは逃げないし、都市ガスの場合は、垂れ壁のついている窓を開けてもガスは逃げないことになります。もちろん天井近くに取り付けられた換気扇もプロパンガスでは役に立たないことになります。

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 よく出来上がった建物を見て歩くと、プロパンガスを使っているにもかかわらず、腰下に換気口のない建物が多い。これでは、ガスが室内に充満した場合でもガスの逃げ場がないのですから、事故の起こるのもあたりまえの話です。
 建物を建てる場合にはもちろん、今使っている建物でも、プロパンガスを使っている場合には、腰下に換気口を取り付けて置かないと危険です。都市ガスの場合は、最近では天井近くに換気扇のない建物はめずらしいほうで安心ですがやはりもし換気扇がなければ早急に取り付けておくべきです。もし、プロパンガスのガスもれに気づいたら、壁下まである窓を全部開け、うちわなどであおぎ出すのが一番よいでしょう。
 最近の住宅では換気扇がほとんどついているでしょう。換気扇の付いている部屋は主として台所と便所が最も多いが、風呂場、その他の居室についている例もめずらしくありません。換気扇とは空気を入れ換えるための扇風機のことです。この扇風機はそれぞれ目的に応じて、大きさや型の変わったものを利用しますが、扇風機のついていない換気装置もあります。
 便所のベンチレーターは主として臭気を技くためであり、ほとんどは扇風機のついていないものが多い。台所の換気ロは煙出しに使われるので扇風機がついています。風呂場のベンチレーターは単なる湯気出しであるのでついていないものもあります。もちろんほかの居室のものでも扇風機が付いたり付かなかったりしています。商店や喫茶店、食堂などについているものは扇風機がついています。ようするに多くの人の集まるところや一度に多量の空気の入れ換えを必要とするところには、ほとんどついているのが正しいかも知れません。工場などで使う換気扇は工場の種類によって多少意味の違うものもありますが、やはり最終目的として汚れた空気を外に出すことには変わりがありません。
 この換気扇ですが、便所のベンチレーターをのぞいて家庭用はもちろんのこと、商店や喫茶店、食堂はもちろんのこと、工場でも扇風機いわゆるモーターを使って羽根のついた機械をうごかすのが最も多い。しかし、この扇風機というものは、ときどき用をなさないことがあります。いくら扇風機を回しても煙が外に出ないという話をよく聞きます。
 これはそのほとんどが扇風機を外に面して窓や壁に直接取り付けるからです。扇風機がなぜ利かないかというと空回りするからです。ではなぜ扇風機が空回りするかというと、外で風が吹いていて、フードの中の空気が外に流れるのがおさえられるからです。特に風の強いときは室の中の空気はまったく外に出なくなってしまう。扇風機は、外の風の流れが強いほど空回りが大きくなるのです。
 扇風機を取り付ける場合にはかならず外箱をつくるなどの方法をとって直接扇風機が外の風に接しないようにした方が空気はよく流れる。今取り付けられている扇風機のほとんどは直校外の風に接するようになっているため換気が利かなくなってしまうのです。

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