和室の場合の寝室

 日本人は、すでに平安朝のころから畳の上に寝てくらしてきましたが、現代の和室の寝室がそれらとちがっている点は、その室が執から独立しており、夜はドアに鍵がかかるところにあります。しかし、独立しているとはいっても、万年床をするわけではないのだから、昼間は寝る以外の目的に使うことができます。

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 赤ん坊のいる家では、そこではいはいさせて遊ばせる場所として適当でしょう。また、たまではあるが今の女性もきものを着ます。そういうきものを縫うにも、たたむにも、着るにも畳の室は必要です。
 そういう意味で畳敷きの寝室は便利であり、しかも中にベットをおくわけではないから、はるかに狭くてすむ。では、夫婦二人が寝るのに何畳くらいが適当かというと、私は六畳だと思います。
 もっと狭い室、たとえば四畳半でも夫婦の寝具をのべることはできますが、室の一側にて一寸したものをおいても、四畳半では窮屈になります。寝室の一隅には、きものをぬぎすてるし、枕元にはスタンドをおいたり、本をちらかしたりすることがあるし、それらを考えるとやはり六畳がいい。
 次に、寝室内の気積を一寸しらべておこう。気積とは、室内にある空気の体積で、それか小さすぎると空気が汚れがちになり、あまり健康によろしくないからです。
 人間は一時間にどのくらいの新鮮な空気が必要かというと、正直のところ、これは考え方によって大分幅がでてくるのだが、そのせんさくをやめて、一応17立法としておきます。この辺が無難な数字だからです。すると、夫婦二人で34立法必要ということになります。
 あとは割算をすればすぐでてくることで、六畳の室だったら、一時間に少なくとも一・五回空気がいれ代ってもらわないといけません。四畳半だったら二・二回、三畳なら三回です。
 では、現実の和室でどのくらいの換気が行われるかというと、これは家の程度で非常に差がある。大体、粗末な家ほど隙間だらけだから、一時間に三回ぐらい換気が行われるでしょう。これなら空気衛生上はいいわけです。上等の和室で一時間二回ぐらいのものだろうか。いけないのは、コンクリート造やブロック造の気密にできた奴で、おそらく一時間一回がやっとだと思う。すると、隙間からの空気に頼っているのでは不充分で、前にいったように壁のどこかに換気用の窓がほしくなります。そして、その窓を、さしつかえないときは開けて寝る習慣をつけることが大切です。
 ともかく、朝おきたとき、寝臭くなっていたら、その室は換気不充分だとみなければいけない。無理をしても、換気窓を設けるだけの値打があります。

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