居室の照明

 ごく普通、電燈は天井の真中からぶら下げます。簡明直截な照明方法ですが、仰向いて寝なければならぬ人間にとって、目の上に明るいもののあるのはまぶしい。目をつむっていても瞼ごしに光がきます。
 寝室の照明は、仰向いて寝た姿で光源が直接目に見えない位置におくべきです。ホテルの客室はみなこのことを厳守しており、枕元の壁にブラケットとするか、脇テーブルの上にスタンドをおくだけにするかしています。何もそれだけが唯一の照明方法ではありませんが、ともかく、仰向いて寝て光源の見えないことに心懸けるべきです。

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 室内に書卓や化粧机をおくときは、おのおののそばにブラケットを設けるのを普通とします。化粧机の照明に螢光灯を用いるのは、顔の色を不自然に見せるためさけた方がよいでしょう。
 次に、スイッチの位置ですが、室全休を照らす光は、入口のドアを押して入った所に一カ所、ベットの枕元に一ヵ所、どっちででも点滅できるような三線式にしておくのが、一寸ぜいたくではありますが、非常によろしい。枕元で光が点滅できないと、入口でスイッチを消して、手探りでベットまで辿りつかなければならなかったりします。化粧机や書卓用のスイッチはもちろんそのすぐそばで結構です。
 以上はベットをおいた洋室の場合ですが、畳をしいた和室の場合はさてどうしたものか。そういう室は寝るだけでなく、ほかの目的にもつかい、それには天井の真中に光源をおくやり方も捨てられない。入口の襖の横の壁と枕元とに一つずつスイッチをおき、その他にも一つ、枕元のコンセントでスタンドを点すというくらいのところではないでしょうか。
 むかし、日本のすまいには天井からの光が原則的にありませんでした。畳の上に行燈をおくか、燭台をおくかして夜をすごしたので、和室には天井灯が何となくそぐわないような面があります。だから、純粋に寝室用の和室だったら、思いきって天井灯をやめてしまう方法もあると思うのですが、私自身はまだそれを住宅で実行して見たことはありません。

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