狭い家での収納法

 うちは狭くて収納スペースが少ない、だから部屋がちっとも片づかない、という相談をよく受けますが、物が増えたら収納スペースも増やす、という考え方を根本的に変えない限り、この問題は解決しません。
 ある建築家の調査によると、四人家族、中クラスの生活、そして三〇坪程度の住宅の場合、物は平均七・五畳分のスペースの床から天井までを占めるという。単純に、それだけの物を収納しようとしたら三〇坪の住宅に一間の押入れが、何と六ケ所は必要だという。これだけの大量の物がすべて生活の必需品とはどうしても考えられません。

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 収納スペースに余裕があると、こうして物は際限もなく増えていきます。ここで考え方を変えて、もう収納スペースは余分に作らない、という決心をし、自らに手かせ足かせをはめてしまいます。
 何かを買おうと思っても、しまう場所がないからやめよう、とあきらめてしまう。あきらめてからよく考えてみると、その時買おうと思っていた物は、結局あってもなくてもよいものであることがほとんどです。
 今はどんな物でもリースがあるから、礼服とか客用寝具はリースを利用してスペースを節約するのも可能です。
 毛布など季節の物をクリーニングに出す時は、次の季節まで預かってくれるクリーニング店を利用するのもよいでしょう。
 またどうしても必要な新しい電化製品を買う際も、一年くらい待って本当に機能的で役に立つかどうかを見極めた上で買う。というのは、日進月歩で開発されていく電化製品は、一年もすると、より便利で便いやすいニューモデルが発売されたりして、早く買いすぎたことを後悔することが珍しくないからです。また買う場合には、古い物は必ず下取りしてもらう、というような徹底したケジメのつけ方が必要でしょう。
 本の置き場がなくて困る、書棚を作りたいがスペースがない、などと嘆いている人が多いが、こんな時は廊下が絶好の書棚の収納スペースになる。
 廊下の幅はふつう半間(90cm)ですが、人間が通るには最低60cmくらいあればいい。となると30cmの余裕があるから、奥行30cmの本棚が置けます。奥行30cmの本棚は市販されているのと同じで、これなら本は二列に並べて収納できます。一列だけ並べるのなら奥行20cmでも十分です。
 既存の廊下に本棚を作る時はユニット家具を使って、高さは80cmから一封くらいに押え、横に長い本棚にした方がいい。その方が圧迫感もないし安全です。地震対策のためにも止め金はしっかりつけておくこと。そして、書棚の上の壁面は絵などを飾る空間として使えば、しゃれた演出もできます。一階の廊下に書棚を作る時はそれほどでもないが、二階の廊下は床補強をしておいた方が無難。最初から作り付けで廊下に書棚を作る時は、床から天井まで書棚にしてしまえば収納量も多くなります。ちょうど壁の厚床が本棚になると考えればいいのだ。だが、積みあげた書籍の重さはかなりのものになるから床補強には万全を期すことです。
 ただし現実には、90cm幅の廊下の30cmを書棚に天井までとられると、両方が壁面の廊下では、かなり圧迫感を感じるから、そのくらいは覚悟しておくべきでしょう。
 使いたい物があれば、すぐ手近でとれるようにしておくのが一番便利です。物はまとめて一ヵ所に収納するより、その物を使う場所にそれぞれ収納してある方がはるかに使いよい。その意味からも各室に、そこで便う物の収納スペースがあるのが理想的といえます。
 同じ食器類でも、台所で調理をする時に使う皿小鉢の類は台所にあった方が便利だし、ティーカップなどはダイュング側にあった方が使い勝手がいい。
 衣類はそれぞれ使う人の個室に収納されるのが理想で、風呂場で脱ぎ着する下着類は脱衣所にまとめて収納されるべきなのです。
 ただし脱衣所はとかく湿気が多いから、きちんと防水加工をした各人の下着収納ボックスがあれば理想的です。
 これは市販されているプラスチック製の収納棚でも代用できるから、スペースがあれば下着やタオル類はすべて脱衣所に収納しておきたいものです。
 同様に玄関にコート類やゴルフバッグなどを納めるのも、この使う場所に収納するという収納整理の原則からの発想で、とかく収納整理というと、すぐにスペースで考えてしまう発想法は根本的に間違っています。
 収納をスペースで考えるのは、とにかく一応、片づけるという考え方で、これだけの物があるから、その物と同じ容積だけの収納スペースがあれば万事オーケーという発想法です。だから、つい物置や納戸、押入れという大ざっぱな収納スペースをとろうとしてしまいます。
 この考え方ではもっとも大切な要素が技けてしまっています。
 それは収納とは片づけることではなく、次に使う時に使いやすいように納めることである、ということです。
 収納整理を考える時のポイントは、次に使う時に何がどこにしまってあるかがすぐにわかり、さらにそれが出しやすいことなのです。
 そのためには、わが家にどんな物があるのか、一度、物の点検をする必要があります。

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