住まいの構造と現象

 木造住宅の故障を直したり手入れをしたりするに当っては、持主である自分でその構造なり材料なり、現われてきた現象の原因なりをある程度まで理解した上で、補修工事を依頼したり、自分で直したり、管理したりしたいものです。
 木造の住宅は構造の計算等を除けば、構造なり材料なりを素人でもかなり理解できるものです。建物は設計図と工事仕様書によって工事がされていますが、あらためて図面や仕様書を見て、そして実物と比べてみますと、木造住宅の構造等は大体のみこめるのではないでしょうか。
 住宅金融公庫では木造住宅工事共通仕様書の解説書を出して、図解入りで工事の方法や材料の種類など誰にでもわかるようにしてあります。住宅金融公庫融資以外の住宅に住んでいる方でもぜひ一読をお進めします。これからの技術編もその解説や図面を参考に、アフターサービス規準に記載の項目の、主なものについて説明を造めていきたいと思います。
 また、表面的な汚れとか傷などの手直し工事については本編であまり触れませんが、良い参考書や手引書が市販されていますからそれを利用して下さい。
 なお、工事のやり方や材料の程度は何通りもあり、前述の住宅金融公庫の仕様貴記載のものは最低の必要を満しているものです。それが標準となってしまっていて、それに達しない工事があるのは残念なことです。

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 建物の基礎は上部の構造物の重量を受けて、それを下の地盤に伝える役目をしている大切な構造体です。
 特に木造住宅では、地盤の状態や建物の変化が現われる所なので竣工後の相当な期間、大雨や地震の後などに現われる現象を注意深く見守って下さい。
 そのためには構造や地盤の状態や固い層の深さなどを、ある程度知っておく必要があります。

布基礎 - 途物の周囲や内部に連続している基礎のことを布基礎といいます。構造は主としてコンクリート造りで、平屋途と二階建では基礎の底の幅がちがいます。
 ベタ基礎 - 軟弱な地盤では基礎の底の幅を広くしたり、鉄筋を入れたり、あるいは建物の下全休を鉄筋コンクリートの版にして、支える面積を広くするベタ基礎という構造にします。
 独立基礎 - 布基礎がまわらない所の柱の下や、外部の庇やベランダの柱の下にある、単独の基礎を独立基礎といいます。
 特殊基礎 - 地盤の固さが不均等だったり、盛土したばかりの敷地では、杭を打ったり束を立てたりして基礎を支持することがあります。
 寸法 - 住宅金融公庫の仕様書では、高さは地盤面から約二四センチ以上、地中の深さは一二センチ以上となっていますが、地中の状況によっては、深さは固い地層まで下してあることもあります。また、基礎の建物内の地盤は外側の地盤面より少し高くしてあります。これは内側に雨水が流れ込まないための処置です。
 基礎の幅は良質の地盤では、平屋建の場合は一二センチくらい、二階建の場合はフーチングといって底の幅を広くして約三二センチ以上にします。
 敷地の地盤に高低差がある時は、基礎の地上部分は高い方の地盤から、地中は低い方の地盤面に寸法を合わせます。
 割栗石 - 基礎の底の地盤には玉石を割った割栗石を敷き、砂利をその隙間に詰めてよく突き固めてあります。コンクリートの砕いたものを敷いてある場合も見かけます。
 ただし良質の地盤等では、割栗石で突き固めをすることによって地盤を乱し、かえって地盤の力を弱めることになりますので、たんに砂利敷くらいですますこともあります。
 アンカーボルト - 基礎の上の面には土台を固定するためのボルトが、適当な間隔で埋め込んであります。これは建物が地震や風などの外力を受けた時に、土台が基礎から外れないようにするものです。
 換気孔 - 布基礎には延長五メートルくらいの間隔で設けられた床下の換気のための開口部があり、鉄製の格子や防虫網が取つけてあります。この換気孔は、柱の真下をよけて設けられていますから注意して見て下さい。
 また、換気孔以外にも基礎には水道管やガス管を通す穴があけられています。
 仕上げ - 基礎の外側はたいていモルタル塗りで仕上げてあり、上の面すなわち土合の接する面はモルタルで均してあります。これは土台が平らに置かれるためには大切なことです。コンクリートを打込む時に均してしまうこともあります。

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