在来工法の木造住宅の構造と現象

 在来工法の木造住宅をかたちづくっている骨組を軸組、小屋組および床組といっています。基礎の上の土台、柱、桁、梁、筋違、母屋、大引等の部材から成り立っています。
 これらの部材は継手と仕口と金物によって木材が接合されていて、建物に加わる重力や風力や地震力に耐えています。普通に造られた骨組は、これらの外力に対し相当の力を発揮します。
 このような在来工法のほかに、木造住宅の構造休には戦後米国やカナダから入ってきたツーバイフォー工法、別名枠組壁工法や木質系のプレハブ住宅等があります。

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 土台 - 一〇センチ角または一〇・五センチ角以上の角材を基礎の上に置き、アンカーボルトで固定しています。その上に柱や間柱を取つけます。材料は、湿気や腐敗に強い、檜やひばを防腐剤を塗布して使用しますが、最近ではそれらの内地材が少なくなり、薬液で処理した輸入材を使っていることが多くなりました。

 柱 - 一〇センチ角または一〇・五センチ角以上の角材で、大壁用は強度を考え、真壁用は強度のほかに体裁を考慮した材料を使用します。

 通し柱 - 二階建では建物の四隅に、土台から二階の軒桁まで一本の柱を立てます。これを通し柱といって、普通一二センチぐらいの角材を使用します。

 間柱 - 間柱は、柱と柱の間の壁の部分に入れる部材で、柱を三つに割ったくらいのものを四五センチ間隔位に入れます。真壁には部屋の内側に出ないような寸法の材料を使用します。

 筋違 - 筋道は、壁に入れる斜めの材料で、寸法は厚さ三センチ幅九センチぐらいのものから柱と同じ太さまであります。間柱と交差する所は間柱の方を欠いて、筋違には切り込みを入れないで取つけます。この材料は建物が風圧や地震などの根からの力を受けた時、軸組が菱形に変形しないようにする大切な部材です。したがってそれが入っている場所を正確におぼえておき、改造や増築の時には傷をつけないよう気をつけて下さい。

 胴差し、軒桁 - 外側の柱の頭をつなぐ部材で、二階建の場合一階と二階の間のものを胴差しといい、一階、または二階の屋根の骨組を受けるものを軒桁といいます。開口部が広い場合は大きな寸法のものを使用します。

 梁 - 桁と桁との間にわたすものを小屋梁といって、小屋組を文えている部材です。胴差しと胴差しの間のものを床梁、または、二階梁といって、二階の床やその上の構造を文えています。これはだいたい一八〇センチくらいの間隔に配置され、太さはスパン(梁間すなわち桁と桁の間の長さ)の広さによりちがいます。小屋梁は強度の強い根丸太、床梁は松の角材を使いますが、最近では輸入材を使用することが多くなりました。

 火打梁、火打土台 - 壁の間に筋違を入れたように、桁と梁が直角に交わる所に斜めに取つける部材を火打梁といいます。桁や梁の水平面が、地震等の外力によって菱形に変形しないようにするためです。火打梁は一〇センチ角くらいの部材、または鉄材を、桁や梁にボルトで締めつけます。火打土台は、柱の半分くらいの材料を土台に取つけます。

 大引、根太 - 大引は一階の床を支える九センチくらいの角材で九〇センチ間隔に渡します。
 根太は一階では大引の上、二階では二階梁の上に渡してその上に床板を張ります。二階の根太は渡す間隔によって寸法はちがいますが、一階は大体四センチ×四・五センチくらいの材料を三〇センチから四五センチくらいの間隔て渡します。大引は地盤から床束によって支えられていて、根太掛は壁際で根太を受けています。床束は九センチ角くらいは必要です。

 小屋組 - 小屋組とは、屋根をかたちづくっている骨組です。小屋梁の上に小型車を立てて母屋を取つけ、母屋に垂木をのせます。垂木の上に野地板を張り、その上に屋根葺材により屋根を葺きます。母屋と母屋の間隔が広かったり、棟木と桁だけの場合は、垂木の寸法を大きくし大垂木とします。

 防腐剤 - 建築基準法では地盤より一メートル以内の柱、筋違、および土台には防腐措置や白蟻対策を講ずることになっています。

 床に現われる現象
 ニ階の床の場合、身体を大きく動かすと、部屋の中央部で上下に揺れる。
 一、二階の床の一部分が上下する。
 一二階の床で歩くと部分的に沈んだり、ぎしぎし音がする。
 一階の床が踏むとこつこつ音がしたり、上下に揺れる。

 床および壁際に現われる現象
 床全休に傾斜が感じられる。
 独立基礎附近の床の下り。
床と幅木の間に隙聞が見える。
 サッシや引違い戸の開閉が重い。

 腐朽および虫害
 台所や浴室附近の湿気の多い換気の悪い床下や、雨仕舞いや水仕舞いのよくない場所の土台や柱の下部および床束等は、腐朽菌や白蟻の害を受けている場合があります。

 ボルトおよびナット
 土台のアンカーボルトのナットの締め忘れや、ナットがボルトの順によくかかっていないなどが見られます。その他の個所での継手や仕口の金物の締め付け不良などがあります。

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