床や壁際に現れる現象と補修工事

 二階の床で身体を大きく動かすと、部屋の中央部で上下に揺れる場合、二階梁の寸法や位置を設計図面と照合して下さい。部屋の中央にある梁の太さが適当てない場合や、梁になにか欠陥がある時は上に重量がかかると床全休が沈みます。また設計に予定してない二階の間仕切壁や、重量物が置かれた場合なども考えられます。
 一、二階の床の一部が上下する場合、工事中に根太が折れたり、床板が割れたりしたまま、その上に仕上げエ事をした時、床の一部が上下に揺れます。
 一、二階の床で歩くと部分的に沈んだり、ギシギシ音がする場合、この場合軸組とは少し離れますが、床板と床板の継目が摩擦したり床板と根太に打った釘が浮いて音を出したりします。また、床板が薄かったり根太の上の面が平らでなく、床板と根太の間に隙があったりすると起ります。出入口の敷居の脇の床は踏む回数が多いので特に多いようです。これら床の状態を調べるには、床下に入って床板の裏側から見ますと動いた個所や隙間がわかります。
 一階の床が踏むとコツコツ音がしたり、上下に揺れる場合、この場合、床下の束石を据えつける時によく固めてないと、束石が沈むことがあります。また、地盤が沈下した場合などにも起ります。床束が束石から浮いて、大引が宙に浮いて揺れたり、歩くと床束が束石に当ってコツコツ音がします。時には束の寸法が小さいのも原因になります。

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 床全体に傾斜が感じられる場合、一、二階とも床に傾斜が感じられる時は、基礎の不同沈下や地盤の沈み、軸組工事の不備等が考えられます。基礎の上端の面が水平でなかったり、柱が換気孔の真上に位置している時など、軸組に微妙な変化をきたすこともあります。また、工事途中で変更して二階梁の大きさに関係なく、二階に部屋などを作った時、梁が下る場合があります。
 水準器等で床の傾きを測ったり、柱の垂直や内法材の水平を見たり、床下の基礎の状態などを調べます。また、二階床の場合は設計図の床伏図で梁の位置や大きさをチェックします。
 いずれにしろ、その判断は大変むずかしいのて専門家でなくては無理でしょう。
 独立基礎附近の床が下がる場合、独立基礎は地盤をよく固めておかないと、局部的に沈下することがあります。したがってその上の土合や柱が下り、床が沈むことになります。
 床に水平に糸を張って見ますと下り方がわかります。柱が下っていれば附随して敷居や鴨居が下り、壁にも変化が現われます。
 床と幅木の間に隙間が見える場合、部屋の壁際に重量のある本箱などの家具を置いた場合、根太や根太掛の部材が小さかったり、取付けがよくなかったりして床が下りますと、幅木との問に隙間ができます。幅木自体が乾燥して小さくなった場合も起ります。
 床下より床の下りを見て下さい。
 サッシや引き違い戸の開閉が重い場合、雪積が多いと一時的に建具の開閉が困難になることがありますが、雪が消えるともとにもどります。一時的で多少のものは仕方がないとして、そのままでもとにもどらなかったり、竣工後徐々に開閉が重くなった時は、桁や梁に狂いが生じていることがありますので、調べてもらって下さい。
 木材の腐朽や白蟻の害は表面からでは気がつかないことがありますから、竣工後まもない建物でも初めからの注意が必要です。
 浴室や台所の水仕舞いの悪い所、雨で軸組が濡れる所、壁体内の結露や給水管の結露水が土台を濡らす所、そして床束が地面に直接接していたりする場合等々です。
 これらの湿気の多い木材には適度の温度があれば、腐朽菌や白蟻が繁殖し木材を腐朽させたり空洞にします。ことに柱や前進の根本の腐朽は、建物の地震に対抗する力を弱めますので注意して下さい。
 点検には外側から見ただけではわからないことがありますが、特に土台の下の面すなわち基礎と接している面とか、土台の柱を取付けた柄穴の中は防腐剤が廻っていないことがありますから、維やドリルで穴をあけて粉の色を見たり腐朽の有無を確かめて下さい。
 心配な場所には床に改口を設けておき、定期的に点検できるようにしておくのがよいでしょう。
 欠陥や寸法が足りなくて下った梁や桁は、添梁や添木を当ててボルトで固定して強化します。部分的には鉄のプレートの方が強固になることもあります。
 工事の時は下からサーポートで文えて下りを防ぎながら施工しますが、一階の天井や二階の床を外して行なうので相当な工事となります。
 折れた根太の脇に新しい根太を添わし、床板に密着させながら取付けます。一階の床の場合は自分でできることもありますが、二階の床の場合は和室以外の所は無理でしょう。
 和室の場合は畳の下の荒床を剥がすと根太が現われますので、一階の天井に注意しながら工事をします。
 根太と床板の隙間や床泉と泉石の隙のある所に、本の樹を入れて接着材で固定します。荒床の場合は、上からスクリュー釘等で打付けるのも一つの方法です。
 基礎に原因がある時は基礎の補修が先決問題です。ただ、長い間の観察の結果基礎の沈下がとまったと判断した時は、軸組の方を直す場合もありますが、なかなかむずかしい工事なので経験のある工務店とよく相談して下さい。
 根大樹の下りは床下から根太掛の下に新しく束を立てたり、別の根太掛を取付けたりします。
 土台や柱の根元の腐朽や、虫害が進んでしまっている時の補修は、大工事になりますので、そうならない前の予防の処置が大切です。少しでも心配がある時は、薬剤の塗布や注入について専門業者と相談して下さい。
 薬剤メーカーの防蟻用の薬は腐朽菌にもある程度有効なものがあります。ただし毒性の強いものがありますから、取扱いにはくれぐれも注意を要します。

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