屋根の構造と材料

 屋根の形は切妻、寄棟、片流れ(およびそれらのバリエーションに大別できます。住宅にとって平面プランの複雑な建物は概して好ましくないように、平面の現われである屋根も、あまり複雑なものはよいとはいえません。これは工事上や雨水の処理の点からもいえることです。
 いま屋根を葺き上げている材料別に、その構造や施工方法をのべます。

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 近年、本来の日本瓦葺きの屋根が少なくなり、伯楽した和型の瓦が多くなりました。重量が少し軽くなったのはよいことですが、日本瓦特有の美しさを見ることが少なくなったのはさびしいことです。
 瓦葺きの下は野地坂に防水紙が張ってあります。防水紙のかわりに薄い合成樹脂のシートを敷くこともあります。
 屋根の傾斜の角度を勾配といっています。日本瓦は四寸勾配以上が普通です。特殊な瓦を使って勾配を緩くすることもできますが、日本瓦の場合はなるべく急な方が安全です。
 葺き方は防水紙の上に瓦桟を打ちつけて、それに桟瓦を引掛けて葺きます。引掛け桟のかわりに粘土を使って瓦を固定する方法もありますが、現在では棟瓦や鬼瓦の部分以外はあまり使用しません。なお棟の面戸や鬼瓦の部分は漆喰で固めてあります。
 軒先やケラバの瓦の一、二列や棟瓦は銅線または釘で野地板にしっかり固定します。風の被害の一番受けやすい所だからです。
 石綿板葺きとは、コロニアル、またはカラーベストという商品名で、石綿とセメントを原料として表面を美しく彩色した屋根材があります。瓦と比べて葺き方が容易なのと葺き上りがきれいなので、今日では多く見かけます。
 コロニアル葺きの場合の勾配は、二・五寸前後は必要でしょう。流れ方向の長さにもよりますが、あまり緩い勾配では失敗します。
 葺き方は山形のコロニアルー枚一枚を防水紙を敷いた野地板に専用の釘四本で打ちつけます。軒先や破風板側や棟の部分は水切りの鉄板を取付けてあります。
 亜鉛鉄板や着色亜鉛鉄板を使用する屋根の葺き方の主なものは、瓦棒葺きと一文葺きがありますが、いまは主として瓦棒葺きを説明します。
 着色亜鉛鉄板は普通カラー鉄板といわれているので、一枚一枚の平板とコイル状になった長尺ものがあります。鉄板の表面に塗料を焼付けたものです。
 瓦棒葺きでは二寸勾配前後、長尺鉄板を使用した場合はもう少し緩くできます。
 一文字葺きでは二寸以上必要でしょう。ただし流れ方向の長さが長い時はそれ以上の勾配が必要です。
 瓦棒葺きは、心木を防水層の上から垂本の真上に大釘打ちで取付けます。心木の間隔は三〇センチくらいから四五センチくらいですが、狭い方が風に対して丈夫です。ただし間隔は垂木と同じでなければならないのはもちろんです。
 鉄板の張り方は種々ありますが、最近では簡便な方法になってしまって、直接カラー釘で心木に打ちつけています。瓦棒や棒の包み鉄板や軒先の唐草の鉄板は、本来は釘の頭を見せない取付け方をするのですが、今日では望むべくもないのが現状です。一つにはカラー鉄板の折り曲げ部分の塗装が剥がれることがあるからです。
 心木なしの鉄板だけの瓦棒葺きや、立ちハゼ葺きがありますが、工事方法によっては風に対していく分弱い場合があります。

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