室内の開口部と建具に現れる現象と補修工事

 部屋の出入口の廻りは、壁が真壁か大壁か、または建具が引違いか開き戸かによって、その構造がちがってきます。真壁の場合は鴨居や敷居は柱にじかに取付け、大壁の場合は壁に枠を廻してそれに建具を建付けます。床の上の面から鴨居の下の面までの寸法を内法または内法高といって、造作工事の標準寸法にします。約一・八メートル前後から二メートルくらいまであります。建具は木製建具と襖および障子が主となっていますが、浴室の入口などではアルミ製のものも使われることが多くなりました。
 木製建具は最近ではフラッシュ戸が大部分ですが、表面の仕上げをいろいろに変えて部屋の調子にあうようにしてあります。また、玄関の入口の扉にはアルミのものが多く見られますが、相当な重量があるので、取付けの丁番や金具などは丈夫なものが使用してあります。

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 開ロ部に建具を釣込んだり建込んだりする時、始め建具はきちんと内法高や枠に合わせて調整してあります。したがって建具と柱や枠の廻りに隙が出てきたり、開閉が困難になるということは、建物竣工後徐々に現われることが多いのです。
 引違い戸および片引戸の場合、建具を閉めた時に、柱や竪枠との間に隙間ができます。隙は柱や竪粋との上部にできる時と下部に出る場合があります。建具の開閉の時、重くなったり、外れなくなったりします。開閉の時に引戸が反って、互いに擦れ合うことがあります。片引戸が反って、壁に擦れたり当ったりします。
 開き戸の場合、ドアの下端が床に擦れる。ドアの上部が竪枠に当る。錠前のラッチボルトが坐金によく入らないで、ドアが開いてしまう。木製の玄関ドアおよび浴室ドアの場合、ドア全体が上枠や竪枠に当って開閉できなくなる場合があります。
 縦方向上部の隙は敷居の中央部が下った時、下部の隙は敷居がもち上った時に現われます。
 敷居の下は揆を入れたり土台からサポートを立てたりして、人が上にのっても下がらないように固めてあります。その視が入っていなかったり足りなかったりすると、敷居は下る場合があります。また、まれには敷居の用材の使い方がちがっていて、すなわち木材の木裏に溝をつけて上にした場合は、反って建具をもち上げることもあり、開閉を重くします。
 敷居の下りは畳の部屋なら畳を上げて、敷居と荒床との間に揆が入っているかどうかを調べます。洋間の場合は床下などから調べますが、根太や根太掛に隠れて見えない時があります。敷居の上にのると沈むのでたいていはわかります。
 建具と枠や柱の隙間が初めより徐々に大きくなるような時、または柱と鴨居との角度が変ってきたような場合、軸組や基礎の沈下等の原因を考えなくてはならない場合もあります。
 また、押入の襖などの開閉が固いのは、天袋の棚の框と、押入の鴨居が釘で固定されている時に起ります。すなわち天袋に入れた物の重さが、鴨居にまで伝わって下にさげるからです。框と鴨居との間の釘を抜いておいて下さい。
開閉の時に引き戸がお互いに擦れ合ったり壁に当たったりする場合、この場合は建具の方に原因があります。フラッシュ戸や戸襖または襖にしても、壁の仕上げの湿気や暖房による乾燥等によって反りが出て、建具や枠が互いに当るようになってきます。建具の表と裏にちがった材料が貼られている時は、その収縮の度合がちがい強い方に反ったりします。
 ドアの上下が床や竪枠に当たる場合、ドアの吊元すなわち丁番のビスが、建物側またはドア側でゆるんだ時、ドアは下にさがって床に擦れたり竪枠に当ったりします。
 錠前のラッチボルトが入らずドアが開いてしまう場合、主としてドアの反りが原因です。戸当りとの関に隙ができ、錠前のラッチが坐金に入らなくなります。
 敷居の下に幌を入れて敷居を水平に直します。ただし畳の部屋は別として洋間の場合は床下に入り、土台の上端から支えなければならない場合もあります。
 下りの少ない時は、建具の下に戸滑り用の部品をつけ、建具の高さで調節します。また、敷居が上に反っている場合は、建具の下枢や鴨居の溝を削って調節した方がよい時もありますが、日時が経つと敷居の反りもいく分直ることもありますから、建具の削りは最小にとどめて下さい。
 引違いの建具がはずれなくなった時は、鴨居と敷居を中央附近で手と足で突張るようにもち上げてはずすと、たいていははずれます。動きの重い時は、鴨居の溝をさらって深くしたり、時には建具の下端を削ったりしますが、これも最小にして様子をみて下さい。
 塗り上ったばかりの壁側にあった襖などは、湿気のために反ってきますが、反対側に霧を吹いておくと直ることがあります。ただフラッシュ戸などは直すのはむずかしく、取替えることになりますが、わずかな反りの時は戸自体を調節して直す場合もあります。
 丁番の木ネジをしっかり締め直します。ただしネジがきかなくなっている時はネジを抜いて、穴に箸状の木を接着剤をつけて埋込み、改めて木ネジを締めます。
 ドアの反りの状態を確かめて、中央で反っている時は錠前の受け金物を移動させます。またドアが戸当りに当って上または下で反っている時は、丁番を移動させてつけ替えます。反りの大きい時は、ドアそのものを取替えるより仕方がないでしょう。
 膨張したドアの竪枠を少し削ります。削りすぎると後日乾燥した場合に、隙聞か大きくなるので注意して下さい。

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