住宅の防湿

 木造住宅の維持管理にとっての一番の大敵は、何といっても湿気であることには間違いありません。木材の乾燥しすぎも害がないという訳でもありませんが、木造住宅の寿命を左右するのは湿気です。
 通常大気中の木材の含水率は一五%内外です。そして、湿気が多くなり温度も上ると、腐朽菌の繁殖や害虫の発生を見ます。近年寒冷地で発生を見た床下木部のキノコの件も、保温を重視するあまり通気をおろそかにして、木材の湿度を高めた結果かと思われます。床下ばかりでなく壁体内上下の空気の流通、ことに浴室廻りの壁体の中の流通を疎外することは、断熱のためとはいえ、あまり感心したことではないと思います。

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 次に防湿のために注意すべきことを二、三あげて見ます。

 床下の通気
 床下の通気のための基礎の換気孔を塞がないことです。換気孔の前に物を置いたり、外壁の際に物を立てかけたりするのは、床下ばかりでなく、外壁自体の通気を妨げ湿気の発散を疎外します。また、外壁近くの植樹やブロック塀も、通風を阻害してあまり感心しません。

 基礎廻りの水捌け
 基礎の廻りは、庭の面よりもいく分高めにしておきます。できれば犬走りのコンクリートを打って側溝を廻し、水捌けをよくしてあればなおいいでしょう。ただし基礎の換気孔を越えて水が入らないようにします。また、竪樋の雨水が垂れ流しの時は、地中管に入れるか側溝に流すようにして下さい。

 浴室の換気
 浴室を使用した後は防犯に注意しながら、換気を十分にして下さい。浴室の隣りの部屋も同様です。

 内壁の防湿
 部屋の中の湿気を壁体や、天井裏の構造体の中に入れないこと。これは壁や天井の仕上げ材および防湿層や工事の仕方にもよりますが、浴室では特に注意して下さい。

 壁と家具の間
 竣工後一年くらいの間は家具と壁の関、押入の奥、流し台と床板の間などは特に風通しをよくしておきます。

 庭の排水
 庭の排水不良は床下の湿気にも関係します。敷地の廻りの擁壁の上端が庭の面より高かったり、周囲が植木で上が盛り上っていたりしますと庭に雨水が溜ります。地盤が土丹層などですと雨水が地中に浸透しにくいので、表面的には見えませんが庭がプール状になります。庭の面は廻りの縁よりいく分高くして排水を容易にすべきですが、それでなければ敷地の周囲や擁壁の下に側溝を廻したり、雨水の集まりやすい所に排水桝を設置したりして、すみやかに敷地外に排水できるようにします。また、埋設の下水管や給水管の破損等による、地中への漏水も注意が必要です。
 以上は敷地の擁壁や傾面の防護等、造成工事にも関係しますので早めに処理して下さい。

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