借家の乱暴な使用

借主が借家を使用するに当たっては、次のような義務を負っています。
1つは借主は契約又はその目的物の性質によって定まった方法によって借家を使用する義務があります。
もう1つは借家を返すまでの間は、普通の人が通常払わなければならない注意をもって、これを保管する義務です。
前者が用法義務、後者が保管義務といわれるものです。畳やふすまなどを傷めたときも、その傷みぐあいがふつうに暮らしていれば傷む程度であれば、これらの義務に違反したとはいえません。これらの義務に違反したといえるためには、畳やふすまなどの傷め方が通常の程度をこえているような場合です。たとえば、たばこの火で畳の至る所に穴をあけるような行為は、通常の程度をこえるものといえるでしょう。裁判例においても極端なケースではありますが、借家を乱暴に使用した結果、ふすまや障子などがなくなり、トイレまで使用不能としたものについて、義務違反として契約解除を認めています。なお、借家に付属する物を傷めることとは違いますが、夜中に騒いで近所から苦情がくるようなケースは広い意味での用法義務違反となります。さらに、このような行為は、家主に損害や迷惑をかけない義務にも違反します。用法義務違反や保管義務違反があっても裁判のような極端な場合を除き、直ちに契約解除できるわけではありません。家主は借主に違反行為があったときは、まず、相当の期間を定めて、もう少しおとなしく使用するように催告し、それでも違反行為をつづけるときに、家主と借主の信頼関係が崩れたことを理由として、初めて契約解除ができます。

住まい暮らし生活

      copyrght(c).住まい暮らし生活.all rights reserved

スポンサーリンク