在宅ケアと住宅

高齢社会では在宅ケアを中心とする姿を目指していますが、それには安心して快適に住み続けられる安全な住居と町、保険、医療、福祉サービスのネットワークが必要になってきます。しかし現在の日本では、ほど遠いのが現実です。老人ホームの入居者に、入居した理由を尋ねたところ、35%が住宅事情と答えたそうです。つまり住宅を改善すれば入居をしなくてもよいということになります。高齢者の在宅ケアに関する開業医の調査によると、寝たきりの高齢者でも在宅ケアは、幾つかの条件が整えば可能と答えた人が44.4%、患者や介護者の意志次第で可能と答えた人が11.3%もあったそうです。また住宅改善についての質問に、必要性は大いにあると答えた医師は69.7%、必要性は少ないが、あると答えた医師は15.0%だったそうです。つまり約70%の医師が住宅を改善しないと在宅ケアができないと答えたということになります。ではなぜ在宅ケアが望ましいか。それは高齢になって、どんなに心身が衰えても、住み慣れた我が家で暮らすことによって、生活の質が充実し、生活全般にわたって幅と深みの双方が得られるからです。そこで強く望まれるのが、高齢者の在宅ケアを助ける住まいづくりです。居住の改善方針には。
家具類を整理して、つまづいたり、ぶつかったりしないようにする。足元を整理して、電気コードを床や畳の上に這わせないようにし、カーペットのめくれも直す。室内のあらゆる段差をなくす。家の中を明るくする。家の中を回遊できるようにする。風呂場を滑りにくくして、手すりを付ける。家の中の温度を一定にする。トイレは様式にする。それも居間に近いほどよい。風通しがよく、陽当たりがよい居間にする。
高齢者を寝たきりにしてしまう最大の原因は、トイレの未整備だという人もいます。和式トイレを様式に変え、トイレまで歩けるなら、手すりを付けて、1人で行こうとする意欲を増すようにしましょう。そうした心配りと工夫が寝たきり老人を減らすことになります。

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